2011年07月13日

台湾旅行1日目:観光?乗り鉄?

休日シフトで木金が休みになっているところへ、何故か水曜日が休暇取得促進日になったこの「週末」。

JR東日本パスで乗り鉄しようかとも思ったが、モタモタしていたら下り始発のはやての窓側が満席になってしまった。それに、震災の損害が経常利益の1/3と「微々たるもの」なのに早速公的支援を要求するという図々しさに改めて不愉快になったので、こんな会社を無駄に儲けさせることは無いと思い撤回。

で、どこか海外行きたいなぁと。
しかし高々3日間では、消化不良にならないようにするには移動時間のロスが小さい近場にしないといけない。韓国なんか行ったことないから有力候補だが、字が読めないのはきつい。中国なんて何されるか分かったものじゃない。ということでやっぱり台湾。間接的な東北復興支援という屁理屈をつけて。

飛行機が意外に高い気がしたが、こんなものだろうか。あちこち探した結果、羽田発着で39650円があったのでそれにした。成田発着の方が多少安いのがあったが、羽田の方が当然楽で空港までが安い上、ダイヤがいいので現地滞在時間が長いので、プラス数千円の価値はあるだろう。中華航空の、頑張れば日帰りで台北旅行が出来る奴である。
台湾は何度か行っているが、中華航空しか乗ったことがない。一度エバー航空にでも乗ってみたいと思ったのだが、そちらは運賃は悪くはなかったのだがダイヤが良くなかった上、悩んでるうちに満席になってしまった。

今回はかなり思い付きで旅行を決めた上、現地で特に明確な目的があるわけではない。とても海外旅行とは思えない行き当たりばったり旅行だ。宿も全然考えてない。そういうわけで、「非効率があっても泣かない」ことだけを肝に銘じた。

飛行機は7:10発なので、7時台ということで比較的のんびりしたイメージがあったが、6:50あたりが主流の国内線の始発と大して変わらない上、そもそも国際線だから手続きが多い。ということでやっぱり初電コース。羽田国際化に合わせて品川5:15発の快特が出現したので、本当に市ヶ谷を始発で出てロス無く空港に行けるダイヤになった。まぁ、従来通り5:26発でも時間的には充分なのだが…。
ということでかなり早く空港に着いたつもりなのだが、チェックインカウンターは既にかなりの行列になっていた。モノレール客に先を越されたか、それとも「夜行」バスか、はたまた前泊か…。一方で自動チェックイン機はガラガラだったが、旅行代理店発行のチケットだから無理だろうと思って最初から諦めてしまった。一応調べるだけ調べれば良かったな。Webチェックインの可否共々。
事前座席指定も無い切符だったのだが、20分待たされた結果は残念ながら通路側。それでも中央席でなかっただけマシだが。

さて、セキュリティチェックでノートパソコンは別にしておかないといけないのでリュックから引っ張り出そうとするが…、あれ?見当たらない。おかしいな…。出発直前に確かに入れた筈なのに…。入れたのは電源ケーブルだけだったのか?なんてこった…。
ノートパソコンが無いと写真データの退避場所を失う上、予備のSDカード自体当該マシンのスロットに入れているので、そちらまで失ったことになる。悲惨だ。
まぁ、16GBのカードがあって、今回は高々3日間だから、足りなくなることは無いだろう。

生まれて初めて「NARITA」以外のスタンプを貰って出国。

お門違いとは思いつつも、一応ラウンジを見に行くと、
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この書き方だと、
・中華航空の搭乗券は持っている
・TS3カードも持っている
ということで、入れそうな気がするが、世間相場から考えるととても入れるとは思えない。
でも、読む限りでは入れないとおかしい…と思って入ってみると、「ゴールドカードだけ」と言われて追い出された。そんなことはどこにも書いてないのに。

機内食はこんな感じ。
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和食か洋食かと言われて何となく洋食にしたのだが、和食はどうだったんだろうか。
今回は子供の頃を思い出して、トランプを所望した。今でもどこの航空会社でも貰えるものなのだろうか。

羽田から国際線に乗るのが初めてなら、当然台北松山空港も初めてだ。
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松山空港は斜陽化する国内線の専用空港だったためにボロいまま放置されていたところ、突然海外への玄関としての役割が復活し、慌てて改装している最中…という風に見えた。そのためなのか分からないが、搭乗口から入国審査までアホみたいに歩かされてうんざりした。供用部分は既に綺麗なのだが。

さて、入国カードには現地滞在先を書かねばならないが、今回は何も考えてない。むしろうち「1泊」は夜行バスで台南に行くことだけは考えていたので、そう説明することにして空欄で突撃。
すると、案の定「滞在先を書け」と言われる。
「夜行バスで台南まで行って、翌日また夜行バスで戻って来る」
…発音悪くて中国語が通じなかったので、すぐさま英語に切り替え。しくしく。
でも、幾ら言っても意図が通じない、というより、建前論に逆らえないというのか…。
結局「お前の携帯番号を書け」と言われたのでそれを書いて釈放された。
やっぱり出鱈目でもホテルの名前書いておかないと駄目なんですね。勉強になりました。以前香港で何も書かずに突撃したら何も言われなかったので、調子に乗ってしまったのだが…。

さて、まずは両替だ。
見回したところ銀行2つと郵便局があり、郵便局が一番レートが良かったのでそこで両替したら、手数料を取られてしまった…。確認不足による痛恨のミス。

桃園空港と違って捷運直結の利便性がウリの松山空港。早速駅に入る。しかし、入ってからが若干遠い。
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今日は台北を適当に回る予定だが、一日乗車券を買ったものかどうかここへ来るまで悩んでいた。しかし、夜になったら地下区間の乗り鉄をするのが効率良かろうと判断し、台北観光護照(Taipei Pass)を購入。これは180元で捷運とバス(但し範囲がよく分からない)が乗り放題になる。一方捷運だけの一日乗車券はデポジット50元込みで200元。単純計算で捷運の他にバスに2回以上乗れば元が取れる。
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松山機場を通る文山内湖線は、ここの隣の中山國中まで(それより遠方方向から)既乗なので、反対側に乗る前にまずこの1駅間を乗っておく。
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中山國中駅は松山機場の真西に南北方向にある駅で、そこから松山機場までの線路が無理矢理ひん曲げてあって酷い線形である。電車も最徐行でこのカーブを進むので実に鬱陶しい。

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中山國中駅には何の用もないのだが、不正乗車ではないとは言え、改札も出ずにそのまま折り返す(駅構造上改札係員の目の前でそれを行わざるを得ない)のはどうもばつが悪いので一旦出場。出ると本屋があったのでちょっと覗く。

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ああ、こっちでも売ってるのか…。

内湖線は新交通システムなので道路直上の高架線が原則で、しかも無人運転で運転台が無いから眺めがいい。但し、空港を跨ぐわけにはいかないので松山機場駅と、空港を挟んだ大直駅のみ地下駅。
最近やっと鉄道が通った松山空港の北側だが、商店街としては古くから栄えていたらしい。

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ここの観覧車は、観光護照で割引になるらしい。素通りしちゃったけど…。
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大都会の中にひょっこり残された自然があったり、絶賛開発中のソフトウェア工業団地があったりと、なかなか楽しい車窓でした。

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終点の南港展覧館の先の引込み線。更に先に車両基地があるらしい。
ここで板南線(土城線+板橋線+南港線の総称:実態はこれで1路線なので)に乗り換える。板南線はこの2月までは隣の南港までしか来ておらず、この1駅間が開通する前日に台湾鉄道完乗を果たし帰国するという痛恨の旅程を組んでしまった方が身近にいるが、その時はこの1駅間を無料の連絡バスで結んでいたので、それはそれで乗ってみたかった気もする。
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新交通システムである文山内湖線はフルハイトのホームドアが完備されているが、一般の鉄道方式であるその他の路線は、文山内湖線より後に建設されたにも拘わらずホームドアが無かった。しかしながら最近はこちらにも整備する方針になったようで、既存駅も台北車站など利用の多い駅から順次ハーフハイト(と言っても日本よりは背が高い)タイプが設置されている他、最新の駅であるここ南港展覧館はフルハイトタイプが最初から設置されている。
…という駅設備面での重箱の隅を突くような見所はあるものの、板南線は全線地下なので車窓は全く面白くない。

市政府で下車し、あっという間に世界一の座を明け渡してしまった台北101に向かう。
駅前から台北101まで無料シャトルバスが出ている筈なのだが、乗り場がよく分からない。一方目の前のバス停からは同じ目的地の普通の路線バスが頻発している。今日の切符はバスも乗り放題だからわざわざここで無料シャトルバスに拘る意味はないので、さっさと路線バスで移動。

さて、ここで折角持って来た(海外旅行初!)一眼で写真を撮ってみますか。
…と思って取り出してみると、スイッチが何かに引っ掛かったのかONになってしまっており、「電池がありません」だと…。なんてこった…。
ONにしたまま放置していたら、それはそれで一定時間後に電源が切れる筈で、こんなことにはならない筈なのだが…。
折角持って来た機材が、一転ただのバーベルになってしまったorz
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一番高いビルの一番上に行くのだから、そのビルの足元から入りたくなるが、これは間違い。足元の入口はオフィスエリアの専用口で一般人は入れず、隣接する低層棟がショッピングエリアなのでこちらから入り、5階まで行って横移動すると展望台の入口だ。分かり辛い。
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台湾ならこんな大金積まなくても他に幾らでも楽しめるのに…とは思いながら、400元払って入場券を購入。買えばすぐに上がれるのかと思いきや、入場制限をしており15分ほど待たされる。とっくにブームは過ぎ去っているだろうに、しかも今日は平日なのに…。尚、行列に並ぶ途中で強制的に自分の写真を撮らされ、後で背景合成した写真を購入出来るようになっている。が、当然買わない。
エレベーターはご自慢の世界最速のもので、展望台まで1分と掛からない。エレベーターガールがよく訓練されており、その僅か数十秒の間に中国語と日本語で解説を行う。多分日本語は必死に台詞を覚えて喋ってるレベルだろうけど。


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入場料がいい値段するので、音声ガイドは無料で貸してくれる。ヘタレなので日本語にしました。ここの係員もよく訓練されていて、使い方を各国語で説明してくれる。
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流石にこの高さだと、今まで台北で一番高かった新光人壽ビルがドングリのようだ。
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信義路では捷運絶賛建設中。
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そういえば、日本だったら制限表面に引っ掛かって、こんな感じで空港を見下ろせる建築は無理だろうな。

音声ガイドを聞いてふーんと思ったことは、台北市の周囲の新北市には台湾各地からの移住者が集まっていて、各地の文化が根付いているということ。そんなに特徴が出るんだろうか。日本の感覚だと東京郊外にそんなものはまず形成されないが…。でも、そうだとすれば面白い。

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階段を上がって屋外展望台に行くことが出来るが、こちらは転落や物品の投げ捨て防止のために格子が細かく組まれていて実に眺望が悪い。更に、展望台の窓は下向きに傾斜しているので見下ろし易いが、こちらの格子は垂直だからその点でも宜しくない。この高さで外気に触れられることだけが目的かのようだ。

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内部にはご自慢の免震装置が展示してある。
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近くのディスプレイではよく分からないキャラクターが解説をしているが、これが何を喋っているのかさっぱり分からない。そもそも中国語ですらなく、まともな言葉ではなさそうだ。宇宙語で喋っているというような設定なんだろうか。勿論こんな状態なので各国語で字幕が出る。

展望台の下のフロアは珊瑚彫刻のショールームになっている。ここで今一度散財させようという魂胆だ。
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珊瑚なんて取って来ていいのか?と思うが、宝石珊瑚と呼ばれるこの品種は珊瑚礁を形成する珊瑚とは種類が違い、ワシントン条約の網を被っていないから問題無いらしい。尤も、それは資源枯渇の心配が少ないことを意味するわけではなさそうだが…。

展望台を出て、やはり無料シャトルバスより先に路線バスが来たのでそれに乗って市政府駅に戻る。

次の目的地は新北投。新北投支線の乗り鉄が目的なのは言うまでも無いが、北投温泉の散策もしてみたいと思ったわけだ。でも入浴するつもりはない。風呂だけのためにお金払いたくないし、お作法違って難しそうだし。
真っ直ぐ新北投に行くなら台北車站で板南線から淡水線に乗り換えるべきであるが、これまた乗り潰しのため、手前の忠孝新生で最近開通した蘆洲線に乗り換える。
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蘆州線は新しいのでフルハイトのホームドア完備。それにしてもやたらとホームが広い。
板南線と淡水線・新店線は線路が繋がっているため(初期は板南線に車庫が無く実際に完全共用だった)車内路線図は両線が一括で描かれているが、蘆洲線は今のところ独立しているので単独の路線図だ。尤もこれが数年後に古亭まで延びて上記の線路ネットワークに結合したとして、全ての路線をドア上の狭いスペースに押し込むのは煩雑過ぎるから、やはり路線別路線図になることだろう。
民權西路で淡水線に乗り換え。蘆洲線はここより先も未乗だが、それはまた後ほど。

北投は不思議な配線をしている。わざわざ駅の前後で上下線を立体交差させて、駅構内を左側通行にしているのだ。どうも淡水方面からの列車と新北投行き列車を同一ホームで乗り換え可能なように配慮したような雰囲気だが、現在は本来新北投方面であろう線路を南勢角〜北投折り返し系統の折り返し線に使い、新北投支線は独立運行で単独ホーム(本来の新北投からの線路)を使っているので何の意味も無い。

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新北投線は3両編成と他の半分の長さで、以前は中間車に無理矢理運転台を付けた魔改造列車が走っていたらしいが、現在はきちんとした先頭車で両側を固めている。
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そして3両それぞれが別々のテーマで車両内外に新北投の観光案内を施した特別編成だ。
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しかし、行先表示の部分にまでラッピングしちゃってるのはどうなんだ…。
新北投線は騒音問題があるとかで恐ろしくゆっくり走る。おまけに線路がひん曲がっている(これが騒音問題の元凶)ので北投駅から新北投駅までは道路の方が近い。10分間隔なので、乗り遅れたら歩いた方が早そうだ。正に乗り遅れてしまったわけだが…。
折り返し時間を切り詰めているので、新北投に着いたら終着駅とは思えない速さで折り返して行った。乗務員も新北投側の運転室にいたままだったのだが…どうなってるんだ?

駅を出て観光案内を見ると、駅の先に細長い公園があってその途中に博物館、更に先に源泉池があるらしい。そこまで歩いてみるか。

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温泉を使った噴水らしい。触ってみたけど冷たかった。まぁ当然か…。

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昔の温泉施設を改装した北投温泉博物館。幾らかな?と思ったら無料。気前がいいなぁ。
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日本が統治を開始した頃の、日本人向けの台北紹介ビデオが流れていた。なかなか面白い。
当然日本語で喋っているので中国語字幕が出るが、単純に中国語にしても意味が通りにくいところは適宜注釈が入ったり。「台北には電車(路面電車)というものが無いので町が静か」というナレーションには、時代の違いを感じざるを得なかった。尤も、昔のままのが走り回っていたら今でも煙たがられそうではあるが。

面白いビデオだが、非常に長そうできりが無いので途中で切り上げ。
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北投温泉といえば北投石。しっかり展示されていた。
日本統治時代に日本人が発見したので、学名がhokutoliteという日本語読みになっている。台湾人は複雑だろうなぁと思う。

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ローマ風浴場の跡。何故底に水を少しだけ溜めてあるのだろう。管理がいい加減に見えるばかりだが…。

博物館を出て先へ進むと、露天風呂がある。
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露天風呂ということもあり、水着着用が必要。ご丁寧に日本語でも書いてあります。勿論水着なんて持って来てないし、そうでなくてもそもそも入るつもりはないのでパス。風呂嫌いということもあるが、真昼間に時間が勿体無い。

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露天風呂の隣は梅庭という昔日の豪邸。庭と言いながらその言葉は邸宅を指すらしい。
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こちらも先ほどの博物館同様無料だが、大して見るものは無い。

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ありゃ、露天風呂が丸見え。でも皆さん水着着用だから大丈夫。

そして更に進むと、源泉である地熱谷がある。
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池からもうもうと湯気が立ち上っていて、周囲の遊歩道にいても夏の暑さを倍加させる暑さである。お湯は80℃から100℃。火傷するので当然立入禁止。

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こちらはとある温泉旅館。
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…これは一体どういうセンスなんですかね。読み方が完全に日本語だし。

観光案内の看板に書いてあった普濟寺にも足を伸ばしてみる。
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至って普通の日本のちょっと田舎にありそうなお寺という感じでした。
そういえば、台湾の寺院は「宮」と「寺」がある。どちらも英訳は「temple」になっているが、どう違うのだろうか。

帰りは公園の反対側の道を歩いて駅まで戻る。こちら側だと先の源泉から流れ下る川に沿っていて、所々川面に下りられる階段がある。ところが、「沿線の温泉施設からの排水が混じっているので水遊びしないこと」という残念な看板が立っている。それでも地元民は普通に水に入っていたが。
汚いと言われても、先ほどの高温の源泉がまだ温度を保っているのか気になって、ちょっと手を入れてみた。源泉から500m程度下流のこの場所で、30℃くらいありそうだった。

駅前に戻り、陽明山行のバスを待つ。花の時期でもないし天気もあまり良くないので真面目に見物するつもりは無いものの、東京で言えば高尾山のような存在であるこの山がどんなところなのか、雰囲気くらい味わいに行ってみよう。
…と思っていたら、バスを待つ間に大雨が降り出した。なんてこった。まぁ、折り畳み傘は持っているが。
雨が降り出すのと前後して、バス停にやって来たおばさんに話し掛けられた。
「どこ行くの?」
「陽明山」
ここまではいいのだが、中国語ではその後が続かない…。
おろおろしながら何とか受け答えを繰り返していると、やがて自分が日本人であることが発覚。
「あなた日本人?私日本語喋れるよ?」
ありゃ、なんてこった…。
ということで以降は日本語で会話。ああ、情けない…。
「東京から来たの?今大変でしょ?」と言われたので、「そうですねぇ」と答えたのだが、過大に大変だと思われてなければ良いのだが…。旅行に来る余裕があるくらいだから、それほど深刻ではないと理解して頂きたい。

さて、こんな天気になってしまったので、陽明山に散策に行っても大変、それより無料の温泉に入れ、私もそこに行くところだ、と言われた。タオル持ってないならプレゼントするよ、濡れたタオルを入れるビニール袋も、と。なんて親切なんだ…。どちらも持っているので固辞したが、遠慮するなと言うのでビニール袋だけ頂いた。
おばさんの言うがままにバスに乗り、陽明山の1つ手前の教師中心でバスを降りる。池に面してやや離れて男湯と女湯がある。
「こっちが男湯、あっちが女湯だから。じゃぁね」と言われ、お別れ。お礼を述べて男湯へ向かう。

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さて、公衆浴場、ましてや異国とあっては、入浴中の荷物の管理が頭が痛いところだ。
どうしたものか…と思いながら入ってみると、目隠しの衝立の裏はいきなり浴場で、周囲の洗い場にロッカーが並んでいるのだった。ロッカーは元々はコインロッカーだったものを鍵を壊して持って来たものらしい(だから語義的には最早ロッカーとは呼べない)。服の着脱が快適とは言えないが、入浴中も荷物に目が届くので安心出来る。
洗い場の水は水道があるわけではなく、水槽に水が汲み置いてある。ジャブジャブ使ったら空にならないだろうか、適宜補給してくれるのだろうか…と若干心配になる。石鹸などという気の利いたものは無いから持参せねばならない。
お湯は白く濁っている。そしてとてつもなく熱い。頑張って入ったが30秒と中にいられなかった。もう少しぬるければ気持ち良さそうだが…。

まぁ、一応汗は流せたし、なかなか得難い体験をした。
でも、浴場の入口の注意書きはしっかり日本語もあったので、日本人にもそれなりにメジャーなスポットらしい。

浴場から出ると雨はほぼ上がっていた。
帰りは、降りたバス停では殆どバスが来ないので、隣の陽明山から乗る。
そもそも、多少なりとも陽明山の雰囲気を味わおうと思ってやって来たのに、雨ですっかりやる気が削がれてしまった。今上がったと言ってもまたいつ降られるか分からないし、またの機会にじっくり散策することにしよう。
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バス停の隣は大都會客運の車庫になっているが、見たことの無い緑色のバスばかり(大都会客運の通常色は橙基調)。陽明山専用塗装だろうか。
少し待つとその中の1台が出て来た。行先は複数あるが、町まで降りられれば何でもいいのでさっさと乗車。
次に行きたい場所は天母なのだが、前日の徹夜が祟って(何も準備していなかったので一夜漬け)うとうとしてしまい、天母への乗り換え最適地点よりはるかに南の終点捷運劍潭站まで連れて行かれてしまった。
だが、駅前ならバス乗り場案内があるのでバス停を探し易い。案内に従って反対側のバス停に移動し、メジャーな行先なのですぐにバスがやって来たので乗車。

天母は高級住宅街・商店街だという生半可な知識だけで、一度見てみたいと思ったわけだが、さて鉄道があるわけではない地域でどこで降りればいいのか。…百貨店があるなぁ、野球場があるなぁと思っているうちに「天母廣場」というバス停に着いたので、ここなら町の中心かと思い下車。
実は今までバスが走ってきた天母東路が天母の中でも一番繁華な場所だったらしいのだが、バスに乗っている限りではいまいち町の中心という雰囲気が感じられず、降りたバスが進む中山北路方向へ。
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一応商店街は商店街で、綺麗な街路でもあるのだが、賑やかさには欠ける。南青山みたいな感じだろうか。
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上り坂である中山北路を進むとロータリーに行き当たり、ここが天母行バスの終点でもある。町の終端でもあるという認識で良さそうだ。

ロータリー沿いにカキ氷屋を見つけたので入る。台湾のカキ氷は安くて豪華なので、今回は食べ捲ろうと思っていた次第。そして暑いので喉が渇くため、食事よりもカキ氷を欲してしまう。もう夕方なのに昼食も食べてないのだが…。
ここの店はショーケースに並ぶ様々な具材から4種類を選び、それにカキ氷とシロップを入れるという方式。後から氷を入れるため、写真に撮っても何が入っているのか分からない地味な代物になってしまうのが難点。
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因みに「ここで食べるのか?持ち帰るのか?」と聞かれていたようなのだが、そんな中国語は理解出来ないため、しどろもどろで受け答えしていたら持ち帰りになってしまった。どこか椅子を探さねば…orz
結局、近くの天母公園の、まだ雨で濡れてるベンチに座って頂きました。
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近くに天母白屋という史跡があるらしいので行ってみたところ、
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全く白くないではないか…。改修中でこんなみすぼらしい姿になっているようだ。

ロータリーに戻り、行先はどうでもいいから来たバスに乗り込んで、どこかの駅まで行って捷運に乗り換えることにする。乗ったバスは芝山駅まで連れて行ってくれました。
捷運で台北車站まで移動。
明日、明後日はここではない場所で台鐵に乗るため、全線時刻表が欲しいところ。8年前に来た際は駅構内のセブンイレブンで売っていたが、今はどうなのか…。
まず駅の案内所に行くが、外から見える範囲にはそんなものは見当たらない。次にセブンイレブンに行くがやはり見当たらない。そこで再度案内所に行き、「全列車の時刻表はあるか」と、「全列車」を強調して聞いてみた。しかし、出て来たのは「台北発着の全列車」の時刻表だった…。前回もここでは入手出来なかった代物だし、更に食い下がれるほどの語学力も無いので撤退。そして改めてセブンイレブンに行って時刻表を所望すると、「駅の窓口に行け」と言われてしまった。うーむ、あの便利な冊子時刻表は消滅してしまったのか…。そして、この時点で明日明後日は行き当たりばったりで行動せねばならなくなることが確定。

時刻は18時、そろそろ日も傾いてきた。台北の夜はこれからだ。今日の残りの時間は捷運の乗り潰しに使おう。
まずは板南線を西の終点永寧まで乗車。
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終点からまた一旦戻って別路線の乗り潰しに向かうのは鬱陶しいので、ここから新店方面に行くバスがないかと駅の案内板を調べるが、見当たらない。そんな虫のいい話は流石に無いか…と思いながら、新北市の中心である板橋まで戻る。ここからならバスはあるだろう。
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外に出てみると立派なバスターミナルがあり、どこへ行くバスでもありそうな雰囲気で、実際に案内板にも新店方面に行く路線の存在が書いてある。ところが、実際に案内が示す乗り場に行ってみると、それらしき路線の所在が分からない。こんなことに無駄に時間を費やしてもしょうがないので、大人しく台北車站まで電車で戻ることにした。
台北車站で新店線に乗り換える。新店線、中和線両方とも乗り潰さねばならないが、次に来たのが中和線の列車だったので、まずはそちらから。
こちらも特に見るべきところはなく終点の南勢角に到着。ここでもまた性懲りも無く新店行きのバスを探してみると、ありそうだ。しかし駅からバス停が少し遠いようだ。

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駅を出てみると、バス停へ行く途中に夜市があった。こんなところでもやっているんだな。しかしながら車両通行止めにしていないのでバイクがお構い無しに突入して来る。その意味ではカトマンズと似ているが…ネパールより車両の権利が重視されているのでスピードが速く、危険…。
夕食にしてもいい時間なのだが、夕食は何となく公館の夜市にしてみようと思っていることと、そもそもまたしても喉が渇いていて食事の気分ではないことで、またかき氷を食べることにした。
…と言っても今が旬のマンゴー(茫果)は高い。こんなところに来てまでケチってしまう悲しい性。蒟蒻煉乳(レンの字が日本と違うのね)とは何者ぞとこれを注文。
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蒟蒻ゼリーの欠片みたいなものが載っかっている代物だった。多少甘いだけで特に特徴的な味はしないが、食感が良い。そして、ここの氷カキ機が一級品で、ふわふわのカキ氷だった。これは大当たり。

カキ氷を食べた後、バス停に行って新店行きのバスに乗る。
このバスは新店線の終点新店の1つ手前、新店區公所駅を経由して新店駅に向かう。となると捷運に乗り換える人は皆新店區公所で降りるので、終点まで乗る物好きは自分だけだった。

新店から再び乗り鉄。
先にも触れた新店區公所だが、以前は新店市公所という駅名だった(公所=役所)。従来は新店が台北県下の市だったのだが、台北県が直轄市に昇格(そうすると台北市と名称が被るため新北市に改名)すると、市下の市ではおかしいので旧県内の自治体は全て「区」になった。捷運の駅で「市役所前」は唯一ここだけなので、今のところ捷運唯一の駅名改称事例らしい。
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上から貼り直した跡が…分かり辛いかな。

七張で、車庫線を利用した(北綾瀬支線方式)小碧潭支線に乗り換え。
小碧潭支線は3両編成による独立運行だが、分岐駅の七張は普通の相対式ホームで、新店線と全く同じホームに発着する。
捷運は地下ばかりだから乗り潰しは夜の時間活用に丁度いいと考えたのだが、実は未乗区間のうちこの小碧潭支線だけは地上路線。本来なら明るいうちに来たかったところだが、時間効率が悪いので妥協。
1駅だけの路線で、終点小碧潭にはすぐ到着。
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ホームは幅の広い片面ホームで、観葉植物が並べられている。
改札を出ると係員が何やら紙片を配布していて、周りの客の様子を見ているとそれを持って脇のカウンターに行くらしい。行ってみると4元が貰えた。利用促進キャンペーンか何かで、この駅の悠遊卡利用客には現金で4元を還元しているらしい。しかし、自分が持っているのは悠遊卡の一種とは言え乗り放題券だぞ。いいのか?これなら小碧潭支線をひたすら往復していれば、いずれ利益が出てしまうが…。
駅前は川沿いの道路であることもあり、実に殺風景。この殺風景さは香港の康城駅を髣髴とさせる。支線の終点なのも同じだし。
改札入場時も先の紙片を渡されたが、換金を行っているのはここだけなので、また乗って戻って来ないとこれからの乗車分に対する4元は受け取ることが出来ない。

公館まで行き、目当ての台湾大学前の小ぢんまりとした夜市で食べるところを物色。
前回旅行時に臭豆腐を食べてみたら「臭」とは名ばかりの日本の揚げ出し豆腐程度の代物が出て来てがっかりしたので、今回は本物に当たりたいと屋台を探すが、臭豆腐を掲げているのは1店しか見付からず、自動的にその店に決定。
今回の臭豆腐は…確かに臭い。存在を意識せずいきなり嗅がされると、うっと思いそうな臭いだ。口に入れても口の中で臭いが暴れているような食感がある。でも、言うほど強烈ではない気がした。もっと他も当たってみないといけないかな。ものは美味しかったが。
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左の大腸麺線と合わせて今夜の食事。合わせて100元。

更に、今日最後のカキ氷と思い、別の店へ。
今度こそマンゴーと思ったが、天然マンゴーと書いてあるのは100元もする。それ以外のマンゴーと書いてあるものを注文したら、出て来たのはシャーベット状の代物だった。
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食事も済んだので、最後の乗り鉄として蘆洲線に向かう。昼のうちに忠孝新生から民權西路までは乗っているので、新店線−淡水線から蘆洲線への乗換駅である民權西路まで直行し、乗り換えて西へ。こちらも特に見所は無く終点蘆洲に到着。

駅前に出てみると「蘆洲−台北車站」と書いてあるバスが丁度停車していたので、今来た道と異なる手段であり、且つ台北車站に直行出来るのは面白いし有難いと思い乗車。

ところが、バスは暫く走った後、車庫に入ってしまった。
「蘆洲−台北車站」の言う「蘆洲」とは駅より先のバス営業所のことであり、駅前にいたのは台北車站方向ではなく営業所行きだったわけだ…。
台湾のバスはLED表示全盛となった今もどういうわけか起終点表示に固執しており、ぱっと見てどちらに行くバスか分からない(最近は矢印で示す場合も稀にあるようだが)。だからこういう間違いが起こる可能性があるわけだ。
ではその可能性を分かっていながら何故迂闊にもさっさと乗り込んだのかと言われそうだが、少しは考えがあった。それは乗車時に「上車收票(前払い)」という表示が出ていたことだ。
蘆洲と台北車站程度の距離であれば二段票收費(2区間運賃)路線である筈(実際にこのバスはそうだったのだが、後で調べたら一段票で行く路線もあった)。二段票路線とは分界点を挟んで前半は前払い、後半は後払いにすることで、分界点を越えて利用する客は2倍運賃を適用するシステムだ。つまり、前払いということはまだ路線の前半である筈だと判断したのである。
そういうわけで乗ったのだが意に反して逆方向へ連れて行かれた上、表示に従って乗車時にカードをタッチしたのに、下車時にも払えと言われた。どういうことなんだ。まぁフリーパスだから金銭的な損害は無いものの。

さて、突然バスを放り出されてしまったが、この時間では台北車站に行くバスはもうなさそうだ。それどころか下手したら捷運の終電すら逃してしまう。これは一刻も早く駅に戻らねば。
自分の方向感覚だけを頼りに歩くが、やはり自信が持てないので、途中にいた人に数回「捷運駅はどこ」と聞いてみるが、みんな知らないと言う。開通してまだ半年とは言え、ここまで存在が浸透してないものなんだろうか…。
結局異国の地での迷子から自力で脱出せざるを得なかった。若干遠回りにはなったものの、自分の方向感覚が正しくて助かった…。

一安心して、結局捷運を乗り継いで台北車站へ。
今夜は夜行バスで台南へ向かう。バスは台湾で一番豪華という話である和欣客運を狙う。しかし同社の最上級グレードである白金臥艙は原則高雄路線専用なので、台南路線の最上級である頭等商務艙狙いだ。
今回は、台北車站近くの高速バスターミナルである台北轉運站が完成して以後初の訪台であり、当然同ターミナル初利用だ。
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バス乗り場は2階から4階だが、窓口は1階に集中している。ここで和欣客運の窓口を探し、「台南」と告げると何も聞き返されずに次の便の切符が出てきた。…あれ?これ経済艙(3列シート:上記の上位クラスは2列シート)じゃん…。選択肢は無いのか?しかし発車案内を見ると次の便(23:50)を逃すとその次は5:00で話にならない。24時間運行の筈なのにこの点もおかしい。うーん、まぁグレードが低い分格安(220元)だからこれでもいいか。どうせ寝るだけだし。但し、格安と言ってもこの価格は各社競争して下げるところまで下げた結果で、他社も横並びである。結果的には和欣にした意味はなくなってしまった。

乗り場には和欣利用者向けに密閉したカップ水がサービスで置かれていたので貰っておく。更に一般向けに給水器もあるので、手持ちのペットボトルを満たしておく。これで当分水は大丈夫だ。

GEDC0571.jpg
バスの席には個人用テレビが付いているが、下位グレードの悲しさかイヤホンが用意されておらず、自分で持って来ないと音が聴けない。まぁいいや、寝るだけだし。
バスはバスターミナルに隣接する市民大道の高架道路に直接出るので、信号待ち等もなくスムーズだ。素晴らしい設計をしたものだ。
早速うとうとしてしまったので途中どこに停車したやらよく分からない。
23:59 | Comment(0) | 旅行
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